Excel管理の限界とは?“月50時間損している”事例集

業務効率化の第一歩として、Excelを使った情報管理は多くの企業で採用されています。導入コストがかからず、社員全員が使い慣れているため、最初の管理ツールとしては理想的に見えるでしょう。ところが、扱うデータ量が増えたり、業務が複雑化するにつれ「思った以上に時間がかかる」「入力や集計でミスが多い」といった問題が顕在化します。その結果、担当者が毎月数十時間もの無駄な作業を抱え込むケースも少なくありません。ここでは、Excel管理の限界が露呈した具体的な事例を紹介します。

事例1:在庫管理での二重入力と集計ミス

ある卸売業の企業では、商品の在庫状況をExcelで管理していました。入出庫のたびに担当者が手作業で更新する必要があり、複数の担当者が同じファイルを扱うことで「更新の競合」や「入力漏れ」が頻発。月末の棚卸時には在庫数とシートの数値が合わず、毎回丸1日かけて突合せを行っていました。結果的に、月30時間以上を“在庫数合わせ”のために消費していたのです。

事例2:売上データの集計作業に追われる営業部

営業部では、各担当が週ごとに売上実績をExcelで入力し、リーダーがそれを1つのファイルに統合していました。しかし、フォーマットが担当者ごとに微妙に異なり、集計マクロもすぐ壊れる状態。毎週の会議前には数時間かけて表を修正・統合する必要があり、月20〜25時間が「資料作り」で消えている状況でした。報告に追われるばかりで、本来の営業活動に集中できないという悪循環が続いていました。

事例3:顧客情報の更新遅延による機会損失

サービス業の企業では、顧客リストをExcelで管理していました。顧客情報を更新する際、複数の営業担当が異なるコピーを使って入力し、その後に一括マージを行う方式を採用。しかし、反映漏れが多発し、最新の住所や契約状況が反映されないまま営業活動が進行。結果として「請求書の送付先が誤っていた」「解約済みの顧客に営業連絡してしまう」といったトラブルが増え、1件の対応に数時間を要するムダ作業が累積していました。

事例4:人事データ管理での属人化

人事部門では勤怠や休暇申請をExcelで管理していましたが、複雑な計算式が絡み合うシートを作成した担当者しか修正できない状態に。異動や退職で担当者が不在になると、ファイルがブラックボックス化。ミスが発生しても修正に数日を要し、月50時間以上が「管理作業」に奪われている実態が浮き彫りになりました。

まとめ

Excelは手軽な管理ツールとして優れていますが、業務が拡大すると「入力の手間」「集計の遅さ」「属人化」「データの信頼性低下」といった限界に直面します。これらは単なる作業負担にとどまらず、営業機会の損失や顧客満足度の低下といった重大な影響をもたらします。もし現在「思った以上にExcel業務が膨らんでいる」と感じているなら、それはシステム化を検討すべきタイミングかもしれません。業務に合わせたシステム導入は、毎月数十時間の作業削減と、ミス防止による安心感をもたらします。
 
株式会社マクティズムでは、現在ご利用中のExcelの活用状況を丁寧に解析し、最適なシステム化をご提案いたします。Excel管理についてお困りごとがある方はお気軽にご相談ください。

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