退職・異動で誰も触れないExcel/Accessを安全に延命する5つのポイント

1.なぜ今、「誰も触れないExcel/Access」が危険なのか

「このファイル、◯◯さんしか触れないんです」
バックオフィスや現場の方とお話ししていると、そんな声をよく聞きます。

売上集計
在庫管理
見積・請求書作成
生産計画の調整 …など

会社の“血液”とも言える情報が、1つのExcelやAccessファイルに依存しているケースは少なくありません。
そのファイルを作った担当者が 退職・異動・長期休暇 となった瞬間、業務が止まるリスクがあります。

この記事では、そういった「属人化したExcel/Access」を、
いきなり作り直すのではなく、「安全に延命しながら将来の再構築につなげる考え方」 を整理します。

2.よくある“属人化シナリオ”3パターン

システムの属人化について

代表的な例を3つ挙げると、イメージしやすいと思います。

パターン①:元エンジニア社員が趣味で作ったAccessが、今も会社の心臓部
パターン②:前任者がマクロを組みまくったExcelが「誰も触れない黒箱」状態
パターン③:現場担当がその場しのぎで作ったファイルが、いつの間にか全社標準に

共通しているのは、

ドキュメントがない
フォルダ構成がバラバラ
バックアップも曖昧

ということです。

3.延命・保守の前に必ずやるべき5つのポイント

いきなり「全部作り直そう」とすると、時間もコストもかかり過ぎます。
まずは以下の5つを押さえて、「安全に延命」することから始めるのがおすすめです。

① ファイルの役割と関係者を整理する

 何のためのファイルか
 誰が入力し、誰が出力を見ているのか
 どの頻度で使われているのか

最低限、この3点を紙1枚かPowerPoint1枚にまとめます。

② ファイルの保存場所とバックアップを明確にする

 共有フォルダ/クラウドのどこに置くか
 上書き保存ではなく、日次・週次でコピーを残す運用 に切り替える
 ファイル名に「日付」や「バージョン」を入れる

③ マクロやクエリの“入口”だけでも可視化する

 Accessなら、どのフォームから何の処理が走るのか
 Excelなら、どのボタンやショートカットで何のマクロが動くのか

全部を理解する必要はありません。
「触ってはいけない場所」「触っていい場所」を分ける だけでも事故は減ります。

④ 少しずつ“人に依存しない形”にコメントを残す

 マクロの冒頭に「この処理は◯◯用」とコメントを追記
 シートの上部に、「このファイルの使い方」を3行だけでも書いておく

将来、外部の開発会社に見てもらう際にも、この一手間が大きな助けになります。

⑤ 外部に相談するときの“準備”を始めておく

 どの業務で困っているのか
 どこまでを延命したいのか(1年持たせたい/数年使いたい など)
 将来システム化したい範囲はどこか

このあたりを簡単に整理しておくと、相談もスムーズです。

4.将来の「再構築」を見据えた考え方

延命はゴールではなく、「時間を稼ぐための手段」です。
その時間を使って、以下のようなことを検討できると理想的です。

 どの業務はExcel/Accessを卒業すべきなのか
 既存システム(会計、販売、勤怠など)とどう連携すべきか
 どのタイミングで、どの規模の投資を行うのか

ここは、要件分析プラン(業務の見える化) とも相性が良い領域です。
延命をしつつ、少しずつ「将来像」が描けるようになると、
結果としてムダな投資を抑えられます。

5.事例イメージ:延命から再構築に進んだケース

例:製造業A社様

 20年以上使い続けているAccessベースの生産管理
 まずは「帳票の追加」と「動作が不安定な部分の改修」を行い延命
 その半年後、要件分析を実施 → 将来の生産管理システム構想を策定
 1年かけて段階的に新システムへ移行

このように、「延命 → 見える化 → 再構築」の流れで進めると、
現場の混乱を抑えながらシステム刷新ができます。

6.まとめ&無料相談の案内

属人化したExcel/Accessを「見て見ぬふり」するほど、
毎日の業務は “爆弾を抱えたまま走っている” 状態になってしまいます。

まずは、安全に延命する
そのうえで、将来の再構築を検討する

この二段構えで考えると、現実的な一歩が踏み出しやすくなります。

「どこから手を付けていいか分からない…」
という場合は、ファイルや業務の状況を教えていただければ、
延命の優先順位と、将来の進め方について一緒に整理する無料相談 も行っています。

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